「AnTuTu Benchmark(アンツツベンチマーク)」って聞いたことはあるけど、実際にどんなアプリなのか、どうやって使うのか、よくわかっていない人も多いのではないでしょうか。
スマホやPCの性能を数値で知りたいとき、このベンチマークアプリがよく使われます。でも「スコアの見方がわからない」「バージョンが多くて混乱する」という声も少なくありません。
この記事では、AnTuTu Benchmarkの基本的な概要から、正しい使い方、スコアの意味まで、公式情報をもとに整理して説明します。
AnTuTu Benchmarkとは?基本をおさらい
AnTuTu Benchmarkは、スマートフォンやPCの総合的なパフォーマンスを測定するためのベンチマークアプリです。中国の北京安兔兔科技有限公司が開発・提供しています。
2011年に初版がリリースされて以来、多くのユーザーがデバイスの性能を把握するために利用してきました。Androidはもちろん、iOS、Windows、Linuxと、さまざまなプラットフォームに対応しているのが特徴です。
「自分のスマホがどのくらいの処理能力を持っているのか」「新しいPCを買うときに、どれくらいの性能が欲しいのか」といった判断材料として、このアプリは広く使われています。
何が測定できるの?
AnTuTu Benchmarkの測定項目は、大きく分けて以下の4つです。
- CPU(プロセッサ):アプリの起動や処理の速さに関わる、デバイスの頭脳部分の性能
- GPU(グラフィックス):ゲームや動画の滑らかさに関わる、画像処理部分の性能
- MEM(メモリ):データの読み書き速度に関わる、記憶領域の性能
- UX(ユーザー体験):実際の操作時の滑らかさやレスポンスに関わる性能
これらの項目を総合的に評価し、ひとつの数値(総合スコア)として表示してくれるので、異なるデバイス同士でも性能を比較しやすくなっています。
最新バージョンはV11。V10とは何が違う?
2025年9月に、メジャーバージョンアップとなる「V11」が公測版として公開されました。2026年6月現在、AnTuTu Benchmarkの最新メジャーバージョンはV11です。
それぞれのプラットフォームにおける最新バージョンは、公式サイトで以下のように確認できます。
- Android版:v11.1.2(2026年4月27日更新)
- iOS版:v11.0.0(2026年1月9日更新)
- Windows版:v2.0.0.1192(2025年11月14日更新)
V11で変わったポイント
V11では、テスト内容が大幅に刷新されました。主な変更点は以下のとおりです。
- CPUテストにAI関連のテストが追加
- GPUテストで「光追(レイトレーシング)」テストを新たに導入
- MEMテストにAI大模型ファイルの読み取りテストが追加
- UXテストにドキュメント処理や動画変換の項目が追加
- 全GPUテストを「UE5.5」エンジンに移行
- 反チート機能が強化され、不正なスコアが出にくくなった
これにより、より実用的なパフォーマンスを評価できるようになったと言われています。
ここが重要!V10のスコアとV11のスコアは比較できない
AnTuTu Benchmarkの公式情報で、特に注意しておきたいポイントがあります。
V10以前のバージョンとV11のスコアは、互換性がありません。
テスト項目や評価方法が大きく変わったため、単純に数値だけを比較しても正しい判断にはなりません。
たとえば「同じスマホでV10では80万点だったけど、V11で測ったら70万点になった」という場合でも、それは性能が下がったのではなく、評価基準が変わっただけの可能性があります。
- V10で出たスコアはV10同士で比較する
- V11で出たスコアはV11同士で比較する
このルールを覚えておきましょう。
各プラットフォームの特徴と入手方法
AnTuTu Benchmarkは、複数のプラットフォームに対応しています。それぞれの特徴と入手方法を確認しておきましょう。
Android版
Android版が最も広く使われているバージョンです。
入手方法:Google Playストアではなく、公式サイトからのAPKダウンロードが基本です。APKファイルを直接インストールする形になるので、初めての人は少し戸惑うかもしれませんが、公式サイトからダウンロードすれば安心です。
推奨環境:テストにはAndroid 10以上かつRAM 8GB以上のデバイスが推奨されています(3D標準版の場合)。
iOS版
iPhoneやiPad向けのバージョンです。AppleのMetalテクノロジーを利用して、正確なパフォーマンス評価を行います。
入手方法:App Storeからダウンロードできます。Android版とは異なり、ストアからのインストールが可能なので、比較的簡単に始められます。
Windows版
PC向けのバージョンです。x86-64とArm64の両方のアーキテクチャに対応しています。
入手方法:公式サイトからダウンロードします。2024年9月に正式版が発表され、現在もアップデートが続いています。
AnTuTu Benchmarkの使い方
ここでは、実際にアプリを使うときの流れを見ていきましょう。
1. ダウンロードとインストール
まずは自分のデバイスに合ったバージョンを公式サイトからダウンロードします。特にAndroid版は、公式サイト以外からのダウンロードは避けたほうが無難です。
2. テストの実行
アプリを起動し、画面中央にある「Start Testing(テスト開始)」ボタンをタップします。テスト中はデバイスがフル稼働するので、発熱やバッテリー消費が大きくなることがあります。
3. スコアの確認
テストが完了すると、総合スコアと各項目(CPU、GPU、MEM、UX)の内訳が表示されます。この数値をもとに、デバイスのパフォーマンスを把握できます。
4. ランキング機能
アプリ内では、他のユーザーが計測したスコアと比較することもできます。ただし、ランキングは常に変動するものなので、あくまで参考程度に考えるのがよいでしょう。
スコアの見方と注意点
AnTuTu Benchmarkで表示されるスコアは、あくまで「性能の目安」です。以下の点を理解したうえで活用しましょう。
スコアに影響する要因
同じデバイスでも、以下の条件でスコアは変動します。
- デバイスの温度(高温だと性能が制限されることがある)
- バッテリー残量
- OSのバージョン
- バックグラウンドで動いているアプリの有無
- インストールしているアプリの数
そのため、「一回だけ測ったスコア」を絶対的な評価とするのではなく、複数回計測して平均的な値を参考にするとよいでしょう。
スコアと実際の使用感の関係
スコアが高ければ「性能が良い」と言えますが、スコアと実際の使用感が必ずしも一致するとは限りません。
- カメラの画質やバッテリーの持ち時間はスコアに反映されない
- 日常的な操作(SNSやブラウジング)では、ある程度以上の性能であれば差を感じにくい
- ゲームや動画編集など重い処理を行う場合に、スコアの差が意味を持ってくる
AnTuTu Benchmarkに関するよくある疑問
Q. 無料で使えますか?
はい、無料で利用できます。
Q. Android版はなぜGoogle Playにないの?
公式には公開されておらず、公式サイトからのAPKダウンロードが提供されています。公式サイトからダウンロードすれば安全に利用できます。
Q. スコアを上げる方法はありますか?
スコアはデバイスの本来の性能を測るためのものです。スコアを上げるためにチューニングを施すことも可能ですが、それは「本来の性能」を測定するという目的からは外れる行為です。また、V11では反チート機能が強化されているので、不正な方法でスコアを上げるのは難しくなっています。
Q. どのバージョンをダウンロードすればいいの?
基本的には最新バージョンをダウンロードするのがおすすめです。ただし、V11とV10ではスコアが比較できないことを覚えておいてください。過去の計測結果と比較したい場合は、同じバージョンで測定する必要があります。
まとめ:AnTuTu Benchmarkを正しく使ってデバイス性能を把握しよう
AnTuTu Benchmarkは、スマホやPCの性能を客観的な数値で把握できる便利なベンチマークアプリです。
- Android版、iOS版、Windows版と、さまざまなプラットフォームに対応している
- CPU、GPU、MEM、UXの4項目で総合評価してくれる
- 最新バージョンはV11で、V10からテスト内容が大きく変わった
- V10とV11のスコアは比較できないことを覚えておく
- スコアはデバイスの状態によって変動するので、あくまで参考値として扱う
これから新しいスマホやPCを検討している人も、今使っているデバイスの性能を確認したい人も、AnTuTu Benchmarkをひとつの判断材料として活用してみてください。
性能を知ることは、自分に合ったデバイスを選ぶための第一歩になります。ただし、スコアだけでなく、実際の使用感やデザイン、価格、カメラの性能など、総合的に判断することが大切です。
この記事が、AnTuTu Benchmarkの正しい理解と活用の助けになれば幸いです。

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