LG WING徹底解説|独創的な回転デュアルスクリーンとスペック・評価を総まとめ

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LG WINGとは?「Explorer Project」が生んだ回転式デュアルスクリーン

「LG WING」は、韓国のLGエレクトロニクスが2020年に発表した、これまでにない発想のスマートフォンです。LGはこの製品を「Explorer Project」というプロジェクトの第一弾として位置づけ、ユーザーに新しいモバイル体験を提供することを目指しました。

最大の特徴は、6.8インチのメインディスプレイが時計回りに90度回転し、下から3.9インチのサブディスプレイが現れる「Swivel Mode(スイベルモード)」です。スマートフォンでありながら、まるで小型のタブレットや携帯ゲーム機のような使い方ができるユニークなデザインで、発表当時は世界中のテクノロジーファンの注目を集めました。

また、回転した状態でサブディスプレイをグリップとして使いながら動画を撮影できる「Gimbal Motion Camera(ジンバルモーションカメラ)」機能も搭載。スマートフォンでありながら、手ブレを抑えた安定した映像が撮れる点も、このモデルの大きな魅力のひとつです。

ただし、LGは2021年にスマートフォン事業からの撤退を発表しており、LG WINGは現在、新品での販売は終了しています。この記事では、公式情報をもとにLG WINGの全貌を解説し、今このモデルを検討する際の判断材料を提供します。

LG WINGの公式スペックをチェック

まずはLG WINGの基本スペックを、LG公式サイトの情報をもとに整理します。

  • ディスプレイ:メイン 6.8インチ POLED(FHD+)、サブ 3.9インチ GOLED
  • プロセッサ:Qualcomm Snapdragon 765G 5G
  • メモリ:8GB RAM
  • ストレージ:128GB ROM(microSDカードで2TBまで拡張可能)
  • バッテリー:4,000mAh
  • カメラ(リア):トリプルカメラ(64MPメイン + 13MP超広角 + 12MP超広角ジンバル用)
  • カメラ(フロント):32MP ポップアップ式
  • サイズ:169.5 x 74.5 x 10.9 mm
  • 重量:260g
  • 防水・防塵:IP54相当
  • 耐久性:MIL-STD 810G準拠
  • カラーバリエーション:Aurora Gray、Illusion Sky
  • OS:Android 10 ベース(発売当時)

Snapdragon 765Gは5Gに対応したミドルハイ向けプロセッサで、当時のフラッグシップと比べるとやや控えめな性能ながら、日常使いや動画撮影、マルチタスク操作には十分なスペックといえます。

バッテリーは4,000mAhを搭載。260gという重量は、一般的なスマートフォンと比べるとやや重めですが、その分、大きなディスプレイと独自の機構を内蔵していることを考えれば、納得できる数値でしょう。

LG WINGの最大の特徴「Swivel Mode(スイベルモード)」とは?

LG WINGの真髄は、なんといっても「Swivel Mode」です。

通常のスマートフォンとして使うときは、6.8インチの大きなメインディスプレイをそのまま利用します。ところが、ディスプレイを時計回りに90度回転させると、メイン画面の下から3.9インチのサブディスプレイが顔を出します。この状態になると、メイン画面は横長の表示になり、サブ画面はメイン画面に対して垂直に配置される形になります。

このスイベルモードでは、以下のような使い方が想定されていました。

  • 動画視聴しながらサブ画面でコメントやチャットを表示
  • ナビゲーションを見ながら音楽コントロール
  • サブ画面をゲームコントローラー代わりにしてメイン画面でゲームプレイ
  • サブ画面にプレビューを表示しながらメイン画面でカメラ操作

LGは公式ニュースルームで、このモードがもたらす「中断のない没入型視聴体験」や「進化したマルチタスク機能」を強調していました。動画を見ていても、通知やメッセージの確認で再生を止める必要がなくなるのは、実際に使うとかなり便利そうですよね。

また、LGはこのヒンジ機構にかなりのこだわりを見せています。LG公式情報によると、回転部分は20万回以上の回転テストをクリアしており、液圧ダンパーと二重ロック機構を採用することで、スムーズかつ安全な開閉を実現しているとのこと。さらに、LGのノートPC「LG gram」で培った軽量化技術を応用し、54gの軽量化にも成功しています。

LG WINGの「Gimbal Motion Camera(ジンバルモーションカメラ)」がすごい

LG WINGのもうひとつの大きな目玉が「Gimbal Motion Camera」です。

スイベルモードにした状態でサブディスプレイをグリップとして持つと、メイン画面側のカメラを手ブレ補正効果の高いジンバル風に使うことができます。具体的には、12MPの超広角カメラがジンバル用のカメラとして機能し、従来のスマートフォンよりも安定した動画撮影が可能になります。

公式サイトでは、この機能を使って歩きながら撮影しても、滑らかな映像が残せることをアピールしていました。特に、Vlogやアクションシーンを撮影するクリエイターにとっては、小型ジンバルを持ち歩く必要がない点が大きなメリットです。

さらに、LG WINGは「デュアル録画」機能にも対応。フロントカメラとリアカメラを同時に使って撮影できるため、自分の顔と撮影対象をひとつの画面に収めるといった使い方もできます。

LG WINGの耐久性と品質へのこだわり

ユニークな機構を持つスマートフォンだけに、「本当に壊れないの?」という不安を持つ人も多いでしょう。

LGはその点を重視し、公式情報でいくつかの耐久性テストを公表しています。前述の20万回の回転テストに加え、IP54相当の防塵・防滴性能を備えていることも明らかにしています。IP54は「完全な防塵ではないが、内部に影響を与えるほどの粉塵が入らない」レベルと、「あらゆる方向からの水しぶきに耐える」レベルを意味します。

また、MIL-STD 810Gという米国国防総省の軍事規格にも準拠しており、ある程度の衝撃や過酷な環境下でも動作することが確認されています。これは一般的なスマートフォンにはあまり見られない特徴で、LGがいかに耐久性に力を入れていたかがうかがえます。

LG Uzbekistan Magazineに掲載された開発者インタビューでは、ポップアップ式のフロントカメラが落下時に自動で収納される機構についても言及されており、細部にまで安心設計が施されています。

LG WINGは日本で買える?現在の入手状況

ここで気になるのが、日本での入手可能性です。

結論から言うと、LG WINGは日本国内で公式に発売されたことはありません。LG公式の日本向け発表はなく、発売日や価格がアナウンスされた事実もありません。2020年9月のグローバル発表以降、一部メディアで「日本発売の可能性」が取り沙汰されましたが、実際に販売されることはありませんでした。

その後、LGは2021年にスマートフォン事業からの完全撤退を発表したため、現在では新品での入手はほぼ不可能です。もしLG WINGを手に入れるとしたら、中古市場や海外からの個人輸入に頼るしかありません。

また、LGスマートフォン事業の撤退に伴い、ソフトウェアアップデートや修理サポートなどのアフターサービスも縮小・終了している可能性が高い点には注意が必要です。購入を検討する場合は、この点を十分に理解したうえで判断してください。

LG WINGのメリットとデメリット

ここまで見てきたLG WINGの特徴を、メリットとデメリットに整理します。

メリット

  • 他に類を見ない独創的なデザインと使い勝手:Swivel Modeによるマルチタスク体験は、普通のスマートフォンでは味わえません。
  • Gimbal Motion Cameraによる安定した動画撮影:手ブレ補正効果が高く、クリエイティブな撮影に強いです。
  • 動画視聴やゲームがより楽しめる:サブディスプレイを活用することで、没入感を保ちながら別の操作ができます。

デメリット

  • 260gという重量:一般的なスマホと比べて重く感じるかもしれません。
  • LGスマホ事業撤退に伴うサポートリスク:OSアップデートや修理が将来的に難しくなる可能性があります。
  • 日本では公式販売なし:入手が難しく、キャリア動作保証もありません。
  • 特殊機構ゆえの故障リスク:可動部があるため、長期的な耐久性には未知数な部分があります。

向いている人 / 向いていない人

  • 向いている人:斬新なガジェットが好きなテクノロジー愛好家。動画撮影をよくするクリエイター。マルチタスクを多用するビジネスユーザー。
  • 向いていない人:軽量・コンパクトなスマホを求める人。最新OSへのアップデートや長期的なサポートを重視する人。日本で安心して購入・修理したい人。

LG WINGに関するよくある疑問

Q. LG WINGは今でも使えるの?

はい、端末自体は動作します。ただし、OSはAndroid 10ベースが基本で、その後の大型アップデートは限定的です。LGスマホ事業撤退後もネットワーク接続やアプリの利用自体は可能ですが、セキュリティアップデートなどは期待できないと考えておいたほうがよいでしょう。

Q. LG WINGは防水ですか?

IP54相当の防塵・防滴性能を備えています。完全防水ではなく、水没には対応していませんので注意が必要です。

Q. LG WINGのバッテリー持ちは?

4,000mAhのバッテリーを搭載しています。当時のミドルハイクラスとしては標準的な容量で、1日の使用には十分な水準とされていますが、実際の持ち時間は使用環境によります。

Q. LG WINGのヒンジは壊れやすい?

LG公式では20万回の回転テストをクリアしていると発表されています。日常的な使用では十分な耐久性があると考えられますが、可動部品である以上、長期間の使用で劣化する可能性はゼロではありません。

LG WINGを今あえて選ぶべきか?総合評価

LG WINGは、スマートフォンの常識を覆す挑戦的な製品でした。回転式デュアルスクリーンというアイデアは確かに独創的で、ジンバルカメラ機能も実用的でした。しかし、LGのスマートフォン事業撤退により、現在この端末を選ぶことは、ある意味で「コレクターズアイテム」や「実験的なガジェット」としての側面が強くなっています。

もしあなたが、普通のスマートフォンには飽き足らず、新しい体験を求めている。そして、サポート面のリスクを理解したうえで、あえて独自性を選びたいというのであれば、LG WINGは非常に魅力的な選択肢になるでしょう。

一方で、日常的に安定して使えるスマホが欲しい、長く使いたい、サポートがしっかりしているものがよいという場合は、現在販売中の他のスマートフォンを検討するのが無難です。

いずれにせよ、購入を検討する際は、価格や仕様が変更されている場合があること、中古品の状態や保証の有無をしっかり確認すること、そしてLGのサポート状況が限定的であることを踏まえたうえで、ご自身の判断で選んでください。

LG WINGの情報をさらに深掘りしたい方へ

LG WINGに関する公式情報は、LGエレクトロニクスの各国公式サイトやニュースルームで今も確認できます。特に、製品開発のストーリーやヒンジ機構の詳細なテスト結果は、テクノロジーに興味がある人には興味深い内容です。

また、LG WINGのような独創的なデザインのスマートフォンに興味があるなら、折りたたみスマートフォンや他のデュアルスクリーン端末と比較してみるのもよいでしょう。それぞれの製品に異なる特徴や使い勝手があるため、自分に合った一台を見つける参考になります。

LG WINGは、スマートフォンの可能性を広げた記念碑的なモデルです。その挑戦の軌跡を知るだけでも、モバイルテクノロジーの未来を考えるきっかけになるはずです。

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